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聖テレジア(イエスの)おとめ教会博士

 1515年3月28日 テレジアは、スペインのカスティリア州のアビラに生まれた。19歳のとき、高い理想をもってカルメル会修道院に入ったが、当時の修道生活は、規律・修道精神が緩慢となっていた。そのことに失望したテレジアは、信仰に対する疑問などに襲われた。しかしこの苦しみをとおして、「魂の奥底で、神とともに生きる」祈りと瞑想の深い神秘の体験をした。

 1562年、本来の会則に立ち返った「女子跣足カルメル会」をアビラに創立し、10数人の修道女たちとともに厳しい生活を始めた。彼女の改革に反対する人びとも多かったが、十字架の聖ヨハネなどの援助によって17もの女子修道院を建て、当時の社会に大きな影響を及ぼし、16世紀におけるカトリック教会改革の原動力ともなった。

 多くの本を書いたが、中でも自分の神秘生活を著わした『完徳の道』、『霊魂の城』は、今もなお多くの人びとに読まれている。1582年10月4日帰天。1622年3月12日に教皇グレゴリオ15世によって列聖。  1970年9月27日に教皇パウロ6世によって教会博士にあげられた。記念日は10月15日である。

 本会の創設当初から、ドン・ボスコは、奉献生活の観想と活動の両面を統合した奉献者の模範として、聖テレジアを本会の保護者とした。