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亡き姉妹のおもかげ Sr. 依田

シスター 依田 静子 

帰天年月日

2023年1月2日

場所

東京都調布市

修道生活

52年間の修道生活

略伝

 Sr.依田は、5人兄弟姉妹の次女として長野で生まれ温かい家庭の中で大切に育てられました。

 中学・高等学校の時静岡星美学園に通い、ここで初めてカトリックを知り神様のことを学びました。そのような環境の中で、宗教心が芽生え、徐々に洗礼への望みが育まれていきました。そして、両親の許可のもと、1962年12月24日、高校2年在学中に、草薙教会で受洗の恵みを受けました。またそれは徐々に修道召命への道へと繋がっていきました。学園の中で生き生きと明るく献身的に働くシスターたちの姿を見ながら、「わたしも、シスターたちのようになり、子どもたちの中で働きたい」という思いが芽生え、修道生活への望みが強くなっていきました、と話していました。

 召命への望みを抱きつつ高校卒業後は星美学園短期大学に入学し、寮生活をはじめました。ここでのシスターたちとの関わりの中で、修道召命への望みはますます強くなり、「わたしもこのシスターたちのように、神と隣人への愛のために、多くの子どもたちの霊魂の母になりたい」との望みが強くなりました。娘の召命に関して、両親ははじめ強く反対していましたが、最後には、娘の幸せを願い、修道生活への道を許しました。

 1970年8月5日、喜びのうちに初誓願を立てました。立願後、保育士として星美ホームの子どもたちの中で働き、その後修道院の衣類係、幼稚園教諭としての使命を果たし、再び星美ホームの子どもたちの中で保育士として働きました。その後は、小学校で宗教を教え、共同体の仕事にも従事していました。いつも静かに祈りながら、共同体の務めを忠実に果たしていました。

 2013年からは種々の病気のため、療養生活に入りました。次第に車いす生活となりましたが、共同体の集まるところには喜んで参加していました。病気の苦しみを捧げつつ、いつも穏やかで、祈りを大切にしていました。

 Sr.依田について、多くの人たちは、「優しい人」「祈りの人」でしたと言っています。奉献生活中、健康にはあまり恵まれませんでしたが、目黒と赤羽の星美学園小学校の講師や星美ホームの子どもたちのアシステンテをしながら神様の愛を子どもたちに伝えられたことを大きな恵みとして感謝し、使徒職を離れても、いつも祈りをもって彼らを支えていました。家族や、子どもたち、関わりのあった人たちを大切にし、手紙などを通して多くの善をおこなっていました。

 本会を愛し、創立者聖ヨハネ・ボスコ、聖マリア・マザレロを心から愛していました。52年の修道生活の中で、一番心に残っていることは、創立者の精神・霊性を学ぶためにイタリア巡礼に行かせてもらえたことだととても感謝し、しばしば思い起こし話していました。それは、霊的生活の上で心の大きな支えとなっていたようです。

 また、サレジオ会の最初の宣教師チマッティ神父様を深く尊敬し、必要な恵みの取次を祈っていました。

 Sr.依田は、今は、もう主と聖母マリア、創立者ドン ボスコとマードレ マザレロ、そしてチマッティ神父様と天国のすべてのサレジアンファミリーに迎えられ、かぎりない喜びのうちにいることと思いますが、永遠の安息のために、続けてお祈りくださいますようお願いいたします。