ページのトップへ

高江の方々と心を合わせてロザリオを祈る

 大分修道院では、10月11日(土)に高江のために祈りました。ロザリオクレアティーボ、高江の人への応援旗としてロザリオの模様を入れてメッセージを書きました。

<招き>沖縄北部の森林地帯を「やんばる」といいます。自然が豊かで、美しい森の中に高江はあります。同時に、高江の村と隣り合わせに米軍基地があり、昔から村人たちは多くの犠牲を余儀なくされています。国は、今まであるヘリパッドに加えて、更に新たなヘリパッドの建設を強行に進めています。

 私たちにできること、それは祈り求めることです。聖母マリアの取り継ぎにより、高江の方々の願いが届きますよう、このロザリオを捧げましょう。

♰ 神よ、私を力づけ・・  

<解説> 「やんばるの中の高江」  沖縄本島北部の、豊かな森に囲まれた地域をやんばる(山原)といいます。やんばるの森には地球上でここだけにしかないヤンバルクイナ、ノグチゲラなどや絶滅危惧種が数多く生息しています。国際自然保護連合が保護を求めるほど、世界的に貴重な生物の宝庫です。そのため、世界自然遺産、そして、国立公園の候補に挙がっています。このような自然のやんばるの中に東村高江があります。 -少し沈黙-     ♪  キリストの命が・・

<第1の奥義> ゲッセマニの園で苦しまれるイエスを黙想しましょう。この一連を捧げて、「やんばるの自然を守りたい」という高江の方々がキリストの命で満たされますよう祈りましょう。

<解説> 「東村高江と米軍基地」 高江は、人口約150人で、中学生以下が人口の約2割を占める子どもの多い集落です。しかし、この緑豊かな高江と米軍北部訓練所(ジャングル戦闘訓練所)は、隣り合わせにあります。北部訓練所はジャングルでの戦闘訓練を目的に1957年に使用が始まり、その3年後に開始されたベトナム戦争でのゲリラ戦の訓練が行われました。ここには、すでに22ヵ所のヘリパッドがあり、区民は爆音や墜落の危険にさらされています。そこへ新たに高江集落をまるでぐるりと取り囲むようにして、6ヵ所のオスプレイのためのヘリパッドの建設が予定されています。一番近い民家からはわずか400mしか離れていないのです。 -少し沈黙-     ♪  キリストの救いが・・

<第2の奥義> ムチ打たれる主キリストを黙想しましょう。この一連を、日常的に騒音の影響や墜落の危険にさらされている高江の方々にキリストの癒しがありますよう祈りましょう。

<解説> 「沖縄の水が危ない」 北部訓練所には5つのダムが点在し、沖縄本島生活用水の60%を賄う貴重な水源地です。2007年には、そのダムに投棄された弾薬類が1万発以上発見されました。更に、ベトナム戦争時、北部訓練場において米軍が枯葉剤を散布していたことも明らかになりました。このヘリパッド建設によって、ダム周辺でのジャングル戦闘訓練が激化し、更なるダム汚染につながることが心配されます。 -少し沈黙-       ♪  キリストの恵みが・・

<第3の奥義> 主がいばらの冠をかぶされたことを黙想しましょう。この一連を捧げて、生活や健康の基盤になる水さえも汚染されている沖縄の方々が、キリストの恵みで満たされますよう祈りましょう。

<解説> 「強い国が弱い立場の人々を訴訟」  2008年11月、国(沖縄防衛局)は、座り込みが工事車両を妨害しているとして、通行妨害禁止の仮処分を那覇地裁に申し立てました。座り込みには県内外から多くの人が参加していたにもかかわらず、殆ど高江の住民ばかりが15人訴えられました。中には、一度も現場にいたことのない子どもまで含まれていました。このように大きな力を持つ国や企業が弱い立場の市民を威圧し、委縮させることを狙って起こす訴訟のことを『SLAPP(スラップ)訴訟』と言います。アメリカなどでは法律で禁じられており、訴え自体が却下されますが、日本ではまだスラップ訴訟を防ぐ手立てはありません。高江の裁判は、まさにこのスラップ訴訟で、国は話し合いをするよりも法の力で住民を排除し、工事を進めようとしたのです。 -少し沈黙-     ♪  キリストの平和が・・

<第4の奥義> 主が十字架を担われることを黙想しましょう。正当な座り込みという抗議活動に対して、不当な扱いをされている高江の方々がキリストの平和で満たされますよう祈りましょう。

<解説> 「高江は今」  高江は、ヘリパッド反対の決議をした後、関係機関に出向き、計画の見直しを要請しました。しかし、きちんとした説明も話し合いもなく、住民の声を無視する形で、防衛局は強硬に工事を開始しました。そのため座り込み以外に手立てがなくなったのです。この日から座り込みによる抗議と説得を続けています。実際に座り込みに参加できるのは、高江の中でも数世帯しかなく、人数が足りません。高江で、今日も座り込みは続いています。豊かな自然に囲まれた高江は、戦争のできる国に向かう日本の最前線となってしまいました。このことは、沖縄だけの問題ではありません。米軍と自衛隊の一本化も着々と進んでいます。自らのそして子どもたちの命を守るためにも皆さん、是非関心を持ってください。 -少し沈黙-      ♪  キリストの希望が・・

<第5の奥義> 主が十字架にくぎ付けられて息絶えられたことを黙想しましょう。この一連を捧げて、ヘリパッドの新たな建設が中止されることと、高江の人々が主の愛と希望の光で満たされますよう祈りましょう。

大分 (2)