No.1020
日の昇るときから 日の沈むときまで神に感謝
愛する姉妹の皆様、
来る8月5日にわたしたちの修道会創立150周年を、交わりのうちに生きることは大きな喜びです。この記念すべき日を、マニフィカトの精神で、ご一緒にお祝いいたしましょう。日の昇るときから日の沈むときまで、わたしたちの教育共同体の歴史と扶助者聖母会員一人ひとりの人生において行われた、神の不思議なみ業を称えて、世界中のすべての共同体から、賛美と感謝の賛歌があげられます。
この日、一人ひとりは主との愛の契約を更新し、青少年の豊かで満ち満ちた生活に深い感謝の意を表しましょう。
わたしたちはこの祝典に向けて、修道会としてこの3年間、
「賛美」、「感謝」、「教育と召命の新たな生命力」について、準備を進めてきました。 わたしたちは、モルネーゼやニッツァ・モンフェラートで、ドン ボスコの教育的カリスマが、少女たちやミッションパートナーたちと一緒に教育的創意をもって大胆に生き抜かれ、女性としてカリスマを生きられるようマリアに導かれ、同伴されました(チルコラーレ989号参照)。
マードレ マザレロのことばはわたしたちを導いてくれました。「私たちにこんなにたくさんのお恵みをくださった主に、本当に感謝しましょうね」(手紙 37,10)。「勇気を出して! 大らかな心で歩き続けましょう」(手紙 47,12)。
わたしたちは、教育共同体、地方教会、そしてわたしたちが存在している地域も共に、わたしたちの会を豊かにするさまざまなカラーや文化を持つ五大陸で行われた150周年の祝典の反響が今もなお届いています。それぞれの場所で、150周年記念は、召命の活性化と、今日の世界におけるカリスマの可視化をより高める良い機会を生み出すことができました。
特にパンデミック、戦争、苦しみなどによる困難にもかかわらず、わたしたちは、この記念日を表現し祝うため、さまざまな方法を創造的に見出した管区に思いを寄せています。
これは、わたしたちの召命の素晴らしさと、同じカリスマのもとでわたしたちを結んでいる交わりに気づかされ、さらに感謝するようになりました。
最近、総評議会として経験した記念行事のうちから、いくつかを皆様にご紹介したいと思います。
6月3日、ローマの聖ヨハネ・ラテラノ大聖堂で、わたしたちのように創立150周年を迎えたコンボニ修道会のシスター方と共に、二つの修道会を通して実現された神の驚くべき業を主に感謝しました。
6月14日、カンピドリオの権威あるサラ・デラ・プロトモテカ・デル・カンピドリオで、教皇庁立教育大学「Auxilium」が推進するパネルディスカッションが開催され、「教育都市」ローマについて女性の視点から多くの意見が交わされました。
わたしたちの源泉の地へのオンライン巡礼によって、扶助者聖母会員とサレジオ家族のミッションパートナーは、マードレ マザレロとモルネーゼ、そしてニッツァ・モンフェッラートの最初の共同体の霊性とカリスマの豊かさを深めることができました。
わたしたちは総評議会として巡礼の精神で、トリノのヴァルドッコの大聖堂で扶助者聖マリアの祭日を神の民とともに過ごし、扶助者聖マリアに本会総会後の歩みを委ねました。
この数カ月間、わたしたちが特にモルネーゼのコレッジョでの黙想会中に経験した他のことにも、世界のあらゆる現実に思いを馳せておりました。この恵みの時は、わたしたちのカリスマの清新さ、モルネーゼの精神の深さ、最初の共同体を、活気づけた雰囲気の追体験ができるものとなりました。
黙想会明けの感謝の祭儀や村の小教区で、世界中のすべての扶助者聖母会員に代わり、主の招きに忠実である責務を更新しました。マードレは、数人の手によって書かれた多様性の一致が表現されている「誓願宣立」の式文を祭壇に置き、祭壇の前で全員が揃って宣言した後、一人ひとりがそれにサインすることができました。
この期間中に訪問した共同体と共に、わたしたちは素朴でなごやかな兄弟愛の雰囲気を体験しました。同様に、トリノでのアンヘル・フェルナンデス・アルティメ総長とその総評議会員との出会いもそうでした。ドン・ボスコの心に耳を傾け、今もわたしたちに語りかけ、励ましてくださる父の存在を感じ、ヴァルドッコの精神に立ち返るための良い機会として、一緒に、「ドン・ボスコの家資料室」を訪れることもいたしました。
新たなカリスマのエネルギーを充電したわたしたちは、第24回総会の指示に沿って研究と考察を優先させながら、全体会の仕事を継続しました。
「新しい養成スタイルに向けて」、「宣教的シノダリタ」と「エコロジーへの回心」は、シノダリタの継続的な実践において深められた6年間のプログラムの主題でした。
総会決意表明に関する2日間のワークショップで、各分野の調整者と共にした体験は貴重なものでした。
第24回総会からわたしたちに委ねられたことを具体化するために、丹念に作り上げるこの作業を続けていくつもりでおります。
「出かけていく宣教共同体は、扶助者聖マリアの最初の娘たちの情熱をもって、周縁地域に福音を告げ知らせるために出かける」(総会議員への講話2021年10月22日)よう招いていらっしゃる教皇フランシスコの言葉にわたしたちは、励まされています。
たえず、本会に示してくださる教皇様の信頼に深く感謝しております。最近、親愛なるマードレ イヴォンヌ・ランゴアが、司教省のメンバーに任命されたことが確認されました。わたしたちは、「マリアは、150年前にわたしたちの会の起源のときに行われたように、これからもあなたの歩みを導き、同伴してくださいますように」という祈りを伴う祝詞をマードレ イヴォンヌにお贈りしましょう(マードレ キアラ カッツオラからマードレ イヴォンヌ・ランゴアへの祝詞)。
この150周年記念の祝典は、わたしたちは皆、希望をもって未来へと飛び出させ、新たな創造性をもってカリスマを表現するよう促されていることを、よく知っています。
2022年9月25日から30日まで、「教育へのFMAの貢献(1872年から2022年):行程、挑戦、展望」をテーマに、教皇庁立教育大学「Auxilium」が主催する国際会議で勉強する良い機会を得ることができます。
このイベントをユニークなものにしている多くの要素の中に、「I CARE(アイ・ケア) – 教育は心の問題」をメインテーマとする芸術的な夕べ「サレジオ・ビジョン・ワールド」を心に留めておきましょう。新しいテクノロジーのおかげで、世界中の多くの若者が彼らの予防教育の体験を創造的に表現することでしょう。
その他のイベントもすでに計画されていますから、150周年記念のお祝いを続けながら、今年の永続的な記念として、本部の家は「モルネーゼ」のおもてなしの新しい特別なアクセントを持つことになります。庭に置かれたマードレ マザレロのご像です。それは彼女が座っている姿で、隣に立ち寄る人々と単純で親しみやすく対話をする様子が表されています。
わたしたちは、この記念行事の開催が、扶助者聖母会員の一人ひとりと教育共同体の中で、召命・宣教の清新さを再び目覚めさせる再生の印となるよう努めましょう。わたしたち一人ひとりに対する神の夢を実現するために、わたしたちの召命への応えを更新しながら、ミッションパートナー、青少年と共に、わたしたち全員が「わたしは派遣されている」(EG273)という強い呼びかけを再発見できる、新たな宣教の時期を生きたいと思っています。
マードレ マザレロに向けられた「あなたに委ねます」がより強く、わたしたちの共同体の生活をもって言葉として、神のみ顔の母性的特徴の表現として、日々の兄弟愛と無条件の分かち合いを通して示される「あなたの世話をします」がより強くなりますように。
青少年に開かれた共同体の体験が増え、彼らと日々の生活、モルネーゼのスタイルの信仰と召命の賜物を喜んで分かち合うことができれば、どんなに素晴らしいことでしょう。
「いのち」を完全に受け入れ、その全存在の完全な順応性をもって与え尽くされた最初の信じる者である聖マリアが、神が一人ひとりと結ばれた愛の契約への喜ばしい忠実を支えてくださいますように。
わたしたちは、ますます、聖母マリアとともに、幸せな女性、イエスを愛し、使命に情熱を燃やし、青少年の救いのために余すところなく完全に神に捧げつくした女性でありたいと願っております。
祈りの交わりのうちに
2022年7月24日 カステルガンドルフォ
マードレ キアラ・カッツオラ
総評議会の姉妹一同