ローマ(イタリア)
10月14日、扶助者聖母会の保護者、アヴィラの聖テレジアの祝日の前日17時から、ローマの「マードレ・エルシリア・カンタ」の家で、「マードレ・マザレロのなさったテレジアの霊性による養成」というテーマを深める会合が開催されました。アヴィラの聖テレジアの生誕500周年の今年、教皇庁立“アウクシリウム”教育大学の「FMA研究センター」から提案されたこのテーマは、扶助者聖母会の霊性の2年コースの卒業に併せて取り上げられたものです。
ローマにあるマードレ直属の家の一つである、「マードレ・エルシリア・カンタの家」では、この会合の開会式を簡素で意義深く挙行しました。この共同体の院長スオル・マリーザ・キネラットは会の本部からの来賓に歓迎の辞を述べ、“アウクシリウム“大学の学長、スオル・ピーナ・デル・コーレは修道会の保護者の祝日の前日にこの会合を開始する理由を述べ、聖テレジアについて深みのある考察を提供しました。スオル・グラツィア・ロパルコは、FMA研究センターの存在理由を紹介し、サレジオのカリスマを女性の次元に深めることに関心をもつ人々と連携する目的と、2015―2016年度の本学の活動を説明しました。参加者の中には、ローマのヴィア・アッピアの修練者たちと、サレジオ会の歴史研究部の会員の方と、本会の他の共同体の代表の姉妹たちもおいでになりました。
挨拶の後、キリスト教の霊性の歴史の教授、スオル・シルヴィア・チェスコフスカfmaはこのテーマについての関連事項を紹介しました。彼女はサレジオ的な環境の中で最近(2015年9月21-19日)アヴィラ(スペイン)で、テレジアの生誕500周年の終わりに国際テレジア・センターによって組織された、聖テレジアに関する世界大会について分かち合いました。ですから、マードレ・マザレロについては、その生涯の一般的な情報の報告しかありませんでした。み摂理によって扶助者聖母会員たちの養成に、ドメニカ・マザレロが聖テレジアによる養成の価値を重んじ、それを取り入れたことを明らかにしました。
当時はマリア・ドメニカが聖テレジアについて知る手段と研究が乏しかったにもかかわらず、彼女が無原罪の聖母の会員であった頃から、偉大な神秘神学の師であった聖テレジアの教えを、ドン・ジュゼッペ・フラシネッティ、ドン・ドメニコ・ペスタリーノ、アンジェラ・マッカーニョなどから聴いて、堅実な養成を受けていたことが分かります。ドン・ボスコが彼女を知るようになって、誕生したばかりの扶助者聖母会を導くにあたって、聖テレジアを会の保護者と仰ぎ、初期のFMAのアイデンティティを形成するように計らわれたのも、この理由によります。(要旨)