Amoris Laetitia「愛のよろこびー家庭のよろこび・教会のよろこび」要旨
ローマ(イタリア)4月8日の金曜日に、聖座の出版局のヨハネ・パウロⅡ世の講堂で、教皇フランシスコのシノドス後の家庭における愛についての使徒的勧告が紹介されました。
この文書のタイトルは、2回のシノドスの全体会のテーマを明白に効果的に示しています:『福音宣教の背景における家庭についての司牧的挑戦』(2014年10月)と、『教会と現代世界における家庭の召命と使命』(2015年10月)』(訳注:仮訳)です。家庭に対する挑戦を傾聴し、その召命について識別し、その召命の識別と、その使命についての省察を中心点として、Amoris laetitia(愛のよろこびー家庭によろこび・教会のよろこび)というタイトルになっています。
264ページの文書は9章から成っています。第1章は聖書の叙述を基礎に置き、第2章は家族の状況を述べ、第3章は家族の召命について語っています。次の2つの章、第4章と第5章は、特に夫婦愛のテーマについて述べてあります。第6章は司牧的展望について語り、第7章は子供たちの教育について述べ、第8章は離婚と再婚についての示唆を載せています。
この文書の紹介に当たり、司教シノドスの総秘書、ロレンツォ・バルディッセリ枢機卿と、ウイーンの大司教、Christoph Schonborn枢機卿、トル・ヴェルガータのローマ大学の倫理哲学の教授夫妻と、ナポリのイタリア南部の神学大学の哲学教授、ジュゼッピーナ・デ・シモーネの発言がありました。
夫婦愛と家族への愛の美しさについて、“肯定的で”“独創的な”まなざし。これをロレンツォ・バルディッセリ枢機卿は、この文書がいつくしみの特別聖年に出版されることは、特に有意義であると強調されました。この聖年にあたり、「この本はすべての大陸の家族にとって、特に傷つき、さげすまれた家族にとって、本当に良い知らせです」と枢機卿は言われました。「タイトルの“愛する喜び”は使徒的勧告『福音の喜び』とともに、末長く読み続けられるでしょう。福音の喜びから家庭における喜びへと、シノドスの歩みは愛について語りながら、家庭のすばらしさを示しました。この愛は家庭の基礎を形作ります。なぜなら神は三位のペルソナにおける愛であり、孤独ではないからです。『愛のよろこび』は「結婚と家族についての福音」を明らかに示し、深めるからです。この勧告から、“教会法のタイプの、あらゆる場合に適用される、新しい具体的な規範”を期待してはなりません」と枢機卿は警告しました。むしろ、『愛のよろこび』は、「継続的に、司牧的な具体的な指針を提供し、引き続き、ダイナミックな新しい価値を得させるものです」。
クリストフ・ションボルン枢機卿はこの文書のなかに、教皇フランシスコの“言葉遣いとスタイル”をわたしたちが再発見するように、とおっしゃいました。そのお言葉は“心を温かくするお言葉です”。そのお言葉の長いことに驚く必要はありません。『愛のよろこび』の文書を読みながら、本文の具体性と現実主義のなかに喜びを見いだすことでしょう。この文書によって、イエスは“誰一人排除されない”ことがわかります。
『愛のよろこび』の文書のなかに、歩んで行く家族を見いだします。「教皇のお言葉は親であるわたしたちのすばらしさを味わいました」と、フランシスコ・ミラノとジュゼッピーナ・デ・シモーネの夫妻は言いました。教皇フランシスコのシノドス後の勧告の中心には、ミラノ夫妻にとって、結婚は“ダイナミックなプロセス”として、闘いと再生を要請し、死ぬまでつねに新しさを再発見して、再び始めることを要求する挑戦なのです。教皇が新たに力を入れられたことの中に、愛のエロス的な次元について、それは許された悪ではなく、偲ぶべき悪でもないと言われたことです。家庭について、フランシスコは「明白なことが重要である、と書いておられます。自由に選んだ相互の所属はすべて、相手が十全に生きるようにすることを目指しています。
この使徒的勧告は、人間のカップル、あるいは一つの家庭を築くことを望む人々に、霊的勧めと有益で実際的な英知に満ちた実践を深く読み取る文書です。家族とは何か、長年にわたって友に生きることを体験によって知る人々とともに、具体的な体験の実りを実感させてくれます。この勧告は、実際に体験したことを語る文書です。“落ち着いて善く読み取る”ように、教皇の招きを受け入れましょう。 2016.7.8
出版局はビデオも作成しました。サイトは、次のとおりです。http://player.rv.va/
または、チャンネル ユーチューブ:https://www.youtube.com/
参考サイト Amoris laetitia