Sr.小濵は、1930年、長崎県平戸市で、迫害時代から続く堅固な信仰を受継ぐ熱心なキリスト教家庭に長女として誕生しました。小濵家の庭の一隅に建立された天主堂が後に大佐志教会となりました。長崎純心女子中学、高校に進みましたが、主任神父様の要請で故郷に戻り、大佐志教会のカテキスタとして尽くしました。修道召命を感じていたスミ子はある日、親戚のサレジアン・シスターが家を訪れたことがきっかけとなって本会に入会しました。立願後は、児童福祉施設のアシステンテや事務、教会学校、院内の仕事など様々な分野で奉仕をしましたが、どのような務めにも熱心で、特に宣教熱意に満ちて語り、多くの人を神と教会へと導きました。常に祈り、共同体の祈りの時間だけでなく個人的な祈り、中でも幼い頃から唱えてきたロザリオの祈りを大切にしていました。しかし、体力の減退と病気が重なり、療養生活を始めました。少しずつ、体の動きも不自由になってきましたが、共同体の中で単純に感謝を表しながら、そして常に祈りながら生活していました。やがて共同生活も難しくなり入院すると病が急速に進み、彼女が愛したロザリオの月の16日の早朝、待ち焦がれた主との出会いのときを迎えました。
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